「努力が評価されない現場を変えたい」宮崎の原点
――まず、ARIAを立ち上げた一番の理由を教えてください。
宮崎:前職までの医療現場では、「長くいる人が偉い」「声の大きい人の意見が通る」という空気が、まだまだ当たり前でした。若手が新しい提案をしても、「そのうち分かるよ」と流されることも多かった。
一方で、夜勤明けでも勉強会に出ている人や、患者さん・家族に丁寧に向き合う人が、評価や待遇につながらない。そんな環境に違和感を持ったことが、すべての出発点です。
「正しく努力する人が、きちんと報われる場所をつくろう」と決めたのがARIAの原点ですね。
なぜ小児訪問看護に特化したのか
――数ある分野のなかで、小児訪問看護を選んだ理由は?
宮崎:子どもたちの「らしさ」は、一生の土台になると考えています。医療的ケア児も、発達特性のある子も、「病名」や「診断名」ではなく、一人の人として長い人生を歩んでいく存在です。
だからこそ、「今この瞬間」だけでなく、学校生活や将来の自立まで含めて伴走できる小児訪問に可能性を感じました。
病院では見えにくい家庭・学校・地域での姿まで含めて支援できることも、小児訪問に特化した理由のひとつです。
24時間365日体制の裏側とリアル
――24時間365日対応は、正直ハードなイメージもあります。
宮崎:実際、負担が一人に偏る体制なら続きません。ARIAではICTをフル活用し、「1人で戦わない」仕組みを前提にしています。
オンコールも個人任せではなく、チームで分散。情報共有もチャットやオンライン会議でリアルタイムに行い、「いつでも誰かが一緒に考えられる」状態をつくっています。
緊急対応の経験は、看護師としての判断力・説明力を鍛える最高の現場でもあります。負荷ではなく、成長のチャンスとして活かせるよう体制を整えています。
SNS経由の「共感採用」をする本当の狙い
――採用にSNSをかなり活用されていますよね。
宮崎:理由はシンプルで、「理念に共感してくれる人と一緒に働きたい」からです。年功序列をやめ、価値観を軸に動くには、スタートの段階でのミスマッチを減らす必要があります。
SNSでは、きれいごとだけでなく、現場の大変さや、私自身の迷いも含めて正直に発信しています。それを見たうえで、「ここで挑戦したい」と思ってくれた人とは、入社後のギャップが小さいんです。
履歴書よりも、「何にモヤモヤしてきたか」「どんな医療者でありたいか」を知るツールとしてSNSを捉えています。
ARIAで本当に評価される行動とは
――具体的に、どんな行動が評価・昇給につながりますか?
宮崎:キーワードは「主体性」と「チームへの還元」です。例えば、
・小児や発達支援の勉強会に自ら参加し、学びを社内で共有する
・家族や学校との連携でうまくいった事例を、マニュアル化して皆に展開する
・「こうしたら利用者さんがもっと安心できるのでは」と提案し、実際に小さく試してみる
こうした行動は、年数よりも高く評価します。
逆に、経験が長くても「変化を拒む」「チームより自分を優先する」姿勢は評価しません。基準は一貫して、「利用者さんとチームにとってプラスかどうか」です。
選考で伝わりやすい自己PRのヒント
――入社前に、どんな準備や自己PRをしておくと良いでしょうか。
宮崎:資格やスキル以上に、以下のような点を言語化しておくと伝わりやすいです。
・これまでの職場で感じた「違和感」や「もっとこうしたかったこと」
・子どもや家族と関わる中で、印象に残っているエピソードと、そこから学んだこと
・今後5年くらいで、どんな看護師・セラピストになりたいか
また、小児・訪問看護に関する本やガイドラインを1冊でも読んで、自分なりの問いや気づきをメモしておくと、対話が深まりやすくなります。
「ここなら自分もチャレンジできそう」と感じてほしいこと
――最後に、ARIAに興味を持っている方へメッセージをお願いします。
宮崎:完璧な人を探しているわけではありません。「こう生きたい」「こんな看護がしたい」という熱を、一緒に形にしていきたいだけです。
小児訪問看護は、在宅療養の不安に寄り添いながら、その子らしい未来を家族と一緒に描いていく仕事です。だからこそ、学びや挑戦を続ける人ほど、どこまでも成長できます。
年功序列ではなく、「未来志向の努力」が評価される環境で、キャリアも人生もアップデートしたい方には、きっとフィットするはずです。