採用メディア発信サイト

仕事のこと

ベンチャーの“裏側”を支える仕事って?社外役員・監査役アドバイザリーのリアルをマンガ風に解説

ガバナンス強化 , スタートアップ支援 , 監査役アドバイザリー , 社外役員の役割 , 資金調達支援

2026.06.11

創業期:アイデア暴走社長と「最初のブレーキ役」

場面は、10人にも満たない創業期スタートアップ。「世界を変える!」と熱量高い社長・Aさんは、次々と新規事業を思いつき、方向転換を連発。
そこに登場するのが、社外役員アドバイザー。
「そのアイデア、今やると資金ショートします」「まずは既存プロダクトで検証を深掘りしませんか?」と、数字とリスクの視点から静かに“最初のブレーキ”を踏みます。
一方で、「この強みは捨てないで」「この顧客の声は宝です」と、核となる仮説には“アクセル”を踏む。創業期は、とにかく社長の頭の中を言語化し、シンプルな戦略に整理することが最大の仕事です。

資金調達期:投資家のツッコミに一緒に立ち向かう

事業が伸びはじめ、いよいよVCからの資金調達へ。「売上3倍計画って、根拠は?」「リスク管理は?」と、投資家からの厳しい質問が飛びます。
ここで社外役員・監査役アドバイザリーは、
・資本政策の整理(株主構成、希薄化シミュレーション)
・ガバナンスや内部統制の“これから”の絵を描く
といった裏側の準備をリードします。
ピッチ本番では、社長が熱量を語り、アドバイザーは「数字とガバナンスの安心感」を補強する役回り。結果として、「この社長は暴走しない仕組みを作ろうとしている」と信頼を稼ぐことにつながります。

IPO準備期:ブレーキとアクセルを同時に踏むフェーズ

上場準備が本格化すると、「攻めと守りの両立」が一気にシビアになります。
・売上目標のプレッシャー
・開示・内部統制・監査法人対応
・社内に経験者がほぼいない
そんな中で、監査役アドバイザリーは“会社の良心”として、法令・ルール違反の芽には厳しくブレーキをかけます。
同時に、「これならルールの範囲でできる」「この手順に変えればスピードは落とさずに済む」と、実務レベルでアクセルの踏み方も提案。
現場と監査法人、証券会社との間をつなぎ、プロジェクトマネージャーのように全体を前に進めるのがリアルな姿です。

上場後:攻め疲れの組織に“第二章”の視点を入れる

ベルを鳴らした瞬間がゴールではなく、ここからが上場企業としてのスタート。
・四半期ごとの決算プレッシャー
・株主からの期待とIR対応
・人材・組織課題の噴出
社外役員は、短期の株価だけに振り回される空気に対し、「そもそもこの会社は何のために存在するのか」「5年後の姿から逆算すると、今すべき投資は何か」と、中長期視点を差し込みます。
ときに、“目先の利益重視”に傾いた経営陣にストップをかけつつ、社会課題解決に向けた新規事業やM&Aの検討を後押しする。上場後の「第二章づくり」に深く関わる、地味だが重要なポジションです。

ブレーキ役だけじゃない。挑戦を後押ししたリアルストーリー

あるSaaSベンチャーでは、「地方拠点への大型投資」をめぐって経営陣が二分しました。
リスクを理由に社内の空気は慎重ムード。しかし社外役員は、
・既存顧客基盤との相性
・競合がまだ手を出していないタイミング
・資金繰りの安全ライン
を冷静に整理し、「制約付きでやるべきだ」と提案。
結果、スモールスタートでの拠点開設が決まり、その後の成長ドライバーに。
「止める」のではなく、「どうすればできるか」を一緒に考えることこそ、社外役員・アドバイザーの醍醐味です。

法務・会計のプロだけじゃない。この仕事に近づくための素地

マルコ・ポーロ合同会社が関わる現場でも、法律や会計の“専門家ライセンス”より、次のような素地が重視される場面は多くあります。
・決算書や株主構成の基本が読める
・ビジネスモデルを図解で説明できる
・「社長の本音」と「社会からの目線」を両方想像できる
日頃から、
・上場企業の有価証券報告書を「物語」として読む
・IPO事例記事を、ガバナンスや組織の視点で振り返る
・業界ごとのビジネスモデルに興味を持つ
といったインプットを続けることで、「ベンチャーの羅針盤」としての視野は確実に育ちます。
裏方でありながら、成長ストーリーの重要な登場人物になれる仕事に、少しでもリアリティを感じていただければ幸いです。