朝:ベンチャー社長と「覚悟」のすり合わせから始まる
マルコ・ポーロの1日は、メールチェックや資料作成よりも前に、「社長の覚悟」を確かめるところから動き出します。IPOコンサルと言うと、エクセルで資本政策シミュレーションを回したり、チェックリストを追いかけるイメージが強いかもしれませんが、同社のスタイルは少し違います。
午前中は、ベンチャー企業のオフィスやオンラインでの経営会議に同席。上場スケジュールや予算の話だけでなく、「そもそも何のために上場するのか」「上場後にどんな社会課題を解きたいのか」といった、事業の“芯”について議論します。
このタイミングで、代表・黒坂がよく投げかけるのが、「この施策、本当に理念に沿っていますか?」という問い。数字や制度より先に、社長の世界観とガバナンスの筋を通すのが、マルコ・ポーロ流の朝の仕事です。
昼:社外役員として“ブレーキとアクセル”を両方担う
昼以降は、社外役員としての顔が立ち上がります。取締役会や監査役会、内部監査の打ち合わせなどに参加し、「会社法的にOKか」だけではなく、「このリスクを取ることで、ほんとうに企業価値は上がるのか」を経営陣と一緒に検証していきます。
マルコ・ポーロが重視するのは、ガバナンスを“止めるための仕組み”で終わらせないこと。例えば、ストックオプションの設計ひとつ取っても、「社員のモチベーションをどう上げるか」「将来の資本政策にどう効いてくるか」といった攻めの視点を加えます。
この時間帯での仕事は、・議案や契約書のポイントチェック・監査役・内部監査担当との情報共有・次回IPO審査に向けたタスク整理など。いわゆる“お堅い”会議が続きますが、どれも最終的には「ベンチャーの挑戦を長く続けるための土台づくり」という一本線につながっています。
夕方:コミュニティ運営で、ひとりではできない学びをつくる
夕方から夜にかけては、マルコ・ポーロならではの3つ目の顔、コミュニティ運営にスイッチします。ベンチャーeco倶楽部や、ないかんMeetupといった場づくりです。
ここでは、IPO準備企業の経営者・監査役・内部監査担当者が集まり、実務の悩みや失敗談をあえてオープンに共有します。「審査でここを突っ込まれた」「この契約スキームはやめた方がよかった」など、教科書には載らない“生のノウハウ”が飛び交う時間です。
IPOコンサルとして参加するメンバーも、教える側であると同時に学ぶ側。複数の企業のケースに触れることで、自分の引き出しを一気に増やしていきます。ガバナンスや内部統制と聞くと地味に思えますが、現場の空気は意外と熱く、ディスカッションが長引くことも少なくありません。
未経験でもキャッチアップしやすい理由
「法律も会計も詳しくないと無理では?」と感じるかもしれませんが、マルコ・ポーロの仕事は、いきなり高度な専門家になることを求めるものではありません。ベースにあるのは、
- 会社法・民法・税法などの基本を地道に押さえること
- 実際の案件で出てきた論点を、その都度“自分の言葉で”整理していくこと
- コミュニティで他社事例を聞き、自分の担当企業に当てはめて考える習慣
といった、積み上げ型の学び方です。
社内でのOJTに加え、ベンチャーeco倶楽部やないかんMeetupなど、外部の場にも継続的に関わることで、「本や資格では身につかない実務感覚」が自然と鍛えられます。未経験から入っても、案件とコミュニティの往復を繰り返すうちに、IPOやガバナンスの全体像がつながって見えてくるようになります。
「このタイプはハマる」と感じる人の共通点
代表・黒坂が「うちの仕事にハマる」と感じるのは、スペックよりもスタンスです。具体的には、次のようなタイプです。
- 表面的な“キラキラ起業”ではなく、社会課題に向き合うベンチャーの泥臭さを面白がれる人
- 正解のない状況で、「じゃあ、どう設計すればリスクを抑えつつ攻められるか」と考え続けられる人
- 経営者に対しても、イエス・ノーをはっきり伝えられる誠実さと胆力を持っている人
- 法務・財務・組織など、自分の専門外のテーマにも好奇心を持って学びにいける人
逆に、「チェックリストどおりに進めるだけの仕事がしたい」「毎日同じルーティンで動きたい」という人には、かなりハードかもしれません。日々、想定外の課題が出てきて、そのたびに社長の覚悟と向き合いながら舵を切っていく。そこに面白さを感じられるかどうかが、フィット感の分かれ目になってきます。
マルコ・ポーロで過ごす1日を、自分ごととして想像してみる
朝はベンチャー社長と理念と覚悟を語り合い、昼は社外役員の視点でガバナンスと資本政策を組み立て、夜はコミュニティで他社のリアルな失敗と成功に触れる。マルコ・ポーロの1日は、こうした3つの顔を行き来しながら進んでいきます。
ベンチャーを「若者の軽い儲け話」ではなく、社会課題解決の担い手として支える。そのための羅針盤として、上場を“目的”ではなく“手段”としてどう使うかを一緒に考える。そんな日常に、自分が立っている姿をイメージできるなら、IPOコンサルという仕事は、数字や制度以上の面白さをもたらしてくれるはずです。