ひし形金網の企画・開発職とは?
ひし形金網の企画・開発職は、「土木資材」を前提にしつつ、その枠を超えた使い方を考える仕事です。高速道路のフェンスや落石防護網に使われる工業用金網と同じ素材を、建築のファサード、インテリア、ベンチやハンモック、アート作品、教育ツールなどへと“再編集”していきます。
共和鋼業のX-Labでは、10mm目などの特殊な金網や高強度の金網を扱える強みを活かし、「守る」だけでなく「心地よさをつくる」プロダクト・空間を企画。社内の製造チームや外部デザイナー、建築家と連携しながら、企画から試作・発信までを一気通貫で担うのが特徴です。
X-Labの仕事の流れ① リサーチ
最初のステップは「ひたすら観察・情報収集」です。建築・インテリアトレンド、素材・加工技術、展示会や受賞事例などをチェックしながら、「金網だからこそできる表現や機能」を探ります。
たとえば、
・まちにあるフェンスの形状や取り付け方
・商業施設のファサードや天井材の透け感
・公園のベンチや遊具で求められる安全性とデザイン性
などを写真とメモでストック。既存のひし形金網製品(ニットフェンスやNETBENCH 等)の振り返りも行い、「次に広げたい領域」「改善したいポイント」を整理していきます。
X-Labの仕事の流れ② アイデア出し〜試作
リサーチを踏まえて、スケッチや簡単なモックアップでアイデアを可視化していきます。この段階では「用途」「使う人」「設置環境」をざっくり設定し、線径・網目・仕上げ色の組み合わせを検討します。
・柔らかく身体を受け止めるベンチやハンモック
・視線を適度に遮る室内パーティション
・植物と相性の良い外装ファサード
など、想定シーン別に案を複数出し、実際に工場で簡易試作。金網の“しなり”や“たわみ”を体感しながら、構造や留め方を調整していきます。ここで図面作成スキルや立体感覚が活躍します。
X-Labの仕事の流れ③ 展示会・コラボでの発信
形になったプロダクトや素材提案は、展示会やコンペ、デザイナー・企業とのコラボレーションを通じて発信します。JAPAN SHOPやグッドデザイン賞への出展・受賞実績もその一例です。
会場では、来場者の反応や質問から「どんな場で使いたいか」「不安に感じる点はどこか」といった生の声を収集。これが次の改良や新企画につながります。
ひし形金網の“新しい当たり前”を世の中に提案していく、いわば「素材の広報・編集者」のような役割も、企画・開発職の大切な仕事です。
どんな人が向いている?活躍しやすいタイプ
X-Labで活躍しやすいのは、次のようなタイプです。
・図面が読める/描ける:建築・プロダクト・機械系の基礎がある
・ものづくりが好き:模型づくり、DIY、3Dプリンタなど立体づくりが楽しい
・デザインが好き:空間やプロダクトの写真を見るのが日常的な人
・素材への興味が強い:金属、布、木などの「触り心地」「質感」を比べるのが好き
・好奇心と観察力がある:街中のフェンスやファサードにすぐ目が行くタイプ
必ずしもデザイナー出身である必要はなく、「工学+デザインへの関心」の組み合わせが活きるフィールドです。
アピールしやすい経験例とポートフォリオの工夫
応募書類やポートフォリオでは、派手な作品より「プロセス」が伝わるものが評価されやすいです。たとえば、
・建築/インテリア/工業製品の設計課題や卒業制作
・家具・什器・展示什器の設計・製作経験
・金属・ワイヤー・メッシュを使った制作(模型でも可)
・3D CADやレンダリングでの構造検討、分解図の作成
などを、「リサーチ→コンセプト→図面→試作→検証」の流れで整理。
金網に直接関係していなくても、「素材を理解し、構造とデザインを両立させようとした経験」が伝わると、大きなアピールになります。
未経験でも今日からできる“X-Lab的”準備
ひし形金網に触れたことがなくても、今日から始められる準備はたくさんあります。たとえば、
・街のフェンスや金網を観察し、写真+一言メモを残す
・「こうなっていたら面白い」をA4一枚にスケッチする習慣をつくる
・建築・インテリアの事例集で、透け感のある素材使いを研究する
・簡単なワイヤーメッシュや金属材料で、小さなオブジェを作ってみる
こうした小さな積み重ねが、「素材を見る目」と「アイデアを形にする力」を育てます。
土木資材のイメージを一歩越えて、「ひし形金網でどんな心地よさをつくれるか」を考え始めた瞬間から、X-Lab的なものづくりはもうスタートしています。