X-Labと意匠開発ポジションの役割
共和鋼業のX-Labは、「ひし形金網の可能性は無限大」を具体化する実験室です。意匠開発ポジションは、その中心で建築家やプロダクトデザイナーと協働し、ひし形金網を「守る素材」から「心地よさをつくる素材」へと再定義していきます。
土木・インフラ用途で培った強度や耐久性を前提にしながら、ベンチやファサード、グラフィックフェンスなど、暮らしのなかで触れられ、見られるプロダクトへ展開していくのがミッションです。
仕事の流れ:企画検討〜展示会発表まで
意匠開発の基本フローは、
1.企画検討:社会課題や展示会テーマ、デザイナーからの相談を起点に方向性を整理
2. 試作設計:網目・線径・素材を組み合わせ、構造と意匠を同時に検討
3. 試作品づくり:工場と連携し、編み方や張り具合を検証
4. 改良:強度・座り心地・見え方をテストし仕様を詰める
5. 展示会発表:コンセプトや技術的特徴を言語化・可視化して伝える
というプロセスです。
具体事例で見る「ひし形金網」の新しい使い方
X-Labからは、GOOD DESIGN AWARD受賞の「ニットフェンス」や、JIDAセレクションの「NETBENCH」などが生まれています。
・ベンチ:しなやかさと剛性を活かし、座った瞬間の“たわみ”で心地よさを演出
・ファサード:光と視線をやわらかくコントロールし、昼夜で表情が変わる外装材に
・グラフィックフェンス:網目を変化させてロゴやパターンを描き、サインとフェンスを一体化
いずれも「安全性」と「デザイン性」の両立が鍵となります。
他職種との連携ポイントと求められる力
意匠開発は一人では完結しません。
・製造:特殊設備で10mm目などを編む際の限界値や、量産性の確認
・営業:顧客ニーズや設置環境、予算感の共有
・総務:展示会出展や環境配慮に関する社内調整や情報発信
この調整のハブとなるため、図面・模型・言葉を使って「何を実現したいか」を噛み砕き、関係者の視点をつなぐ力が必要です。モノづくりとデザインの間に立つ翻訳者的な役割ともいえます。
やりがいと難しさ:発想力とリアリティの両立
意匠開発の醍醐味は、線径や網目、素材の組み合わせを変えるだけで、座り心地・光の透け方・音の抜け方までデザインできる点です。一方で、
・安全基準や法規への適合
・コストと施工性のバランス
・屋外環境での耐久性
といった制約もシビアに存在します。大胆なアイデアを出しつつ、「実際に作れるか」「メンテナンスできるか」を同時に考えるリアリティが求められる仕事です。
自宅でできる「ひし形金網アイデアシート」の作り方
ポートフォリオがなくても、以下のような簡易アイデアシートで志向性を示せます。A4用紙1〜2枚を想定し、
1. 「ひし形金網で解決したい身近な困りごと」を1つ書く
2.どこに・どのように使うかをラフスケッチで描く
3. 「網目の大きさ」「線の太さ」「素材(メッキ・塗装など)」のイメージを書き添える
4. 安心・安全と“心地よさ”の両面で、期待する効果を文章で整理する
図は上手でなくて構いません。発想のプロセスが見えることが重要です。
オンライン説明会で聞いておきたい質問例
意匠開発のリアルを知るために、オンライン会社説明会では次のような質問が有効です。
・最近のX-Lab発プロジェクトで、社内が特に評価したポイントは何か
・デザイナーや設計事務所とのやりとりは、誰がどの段階で担当するのか
・試作から製品化までにかかる平均期間と、ボトルネックになりやすい点
・環境配慮(省資源・CO₂削減)とデザイン性を両立させた事例はあるか
こうした問いを通じて、自分がそのプロセスのどこで貢献できるかを具体的に描けるようになります。