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グッドデザイン賞の裏側に密着!1本の“ひし形金網”が社会を変えるプロダクトになるまで

デザイン思考 , ひし形金網 , ユーザー体験 , 街づくり , 金網プロダクト開発

2026.05.08

1本の線から始まる「問い」―企画の出発点

共和鋼業のプロダクトづくりは、「この金網で、どんな心地よさをつくれるか?」という問いから始まります。
営業が現場で聞いた声、X-Labメンバーのメモ、展示会での雑談など、小さな気付きが起点です。
ニットフェンスの場合は「フェンス=境界」という固定概念をほぐし、
・街と自然をやわらかく“編む”境界
・触れても安心できる質感
というキーワードに。NETBENCHでは「座る」と「守る」を同時に叶えるアイデアとして、既存の落石防護網の構造を“ベンチ”のフレームとして見直す発想からスタートしました。

営業・設計・X-Lab・外部デザイナーが交わる瞬間

アイデアの種が見つかると、営業・設計・製造・X-Lab・外部デザイナーがテーブルを囲みます。
営業は「どこで・誰が・どんなシーンで使うか」を共有し、設計は線径や網目ピッチ、強度条件を整理。
X-Labは「心地よさ」や「新しい見え方」を言語化し、デザイナーはスケッチやモックを描きながら方向性を絞ります。
この段階では、あえてコストや量産性を縛りすぎず、「ひし形金網だからこそできる体験は何か」を軸に議論を重ねるのが特徴です。

試作・検証のリアル―“編み方”を変えて可能性を探る

方向性が定まると、工場チームが試作に入ります。網目10mm・線径2.0mmといった特殊仕様を含め、
・線材の種類(加工性・耐候性)
・網目サイズと柔らかさのバランス
・曲げ方、張り方による座り心地・意匠性
を、実際に編みながら検証します。
ニットフェンスは「揺れすぎる」「硬すぎる」を何度も行き来し、最適な“しなり”を探りました。NETBENCHでは、座面のたわみ量をミリ単位で確認し、安全基準と快適性の両立を図っています。

展示会でのフィードバックが“社会性”を磨く

完成した試作品は、JAPAN SHOPなどの展示会に出展されます。ここでの反応は、単なる評価ではなく、プロダクトの「社会性」を磨く材料です。
・建築家からの構造・施工の視点
・自治体担当者からの運用・維持管理の視点
・一般来場者からの触感・使い心地の感想
が集まり、「どの文脈で使ってもらえるか」「どんなストーリーで伝えるか」が具体化します。
グッドデザイン賞などの受賞は、その過程が社会的に認められた結果にすぎず、むしろ次の開発テーマを考えるきっかけになっています。

アイデアを出すときに大切にしている3つの視点

共和鋼業が企画・開発で重視するのは、次の3つの視点です。
1.ユーザーの心地よさ:座り心地・触り心地・抜け感など、身体感覚に踏み込んで考える。
2.構造へのまなざし:線の太さ、網目、支持方法といった“見えない仕組み”に興味を持つ。
3.社会との接点:安全・環境・景観・教育など、「この金網が社会で果たす役割は何か」を問う。
ひし形金網を単なる素材ではなく、「体験をつくる仕組み」として捉え直す視点が、受賞プロダクトの源になっています。

未経験から企画・開発に関わるためのステップ

土木・建築やプロダクト開発の経験がなくても、ひし形金網の企画・開発には段階的に関わることができます。例えば、
・現場や展示会でのユーザー観察、ヒアリングに同行する
・試作品の使用感や動き方を、写真やスケッチで記録・共有する
・簡単な模型やペーパープロトを自分でつくってみる
といったステップです。
共和鋼業では、社内セミナーやX-Labでのディスカッションを通じて、アイデアを「自分ごと」として語れるメンバーが、経験を問わず企画の中心に入っていきます。

ポートフォリオ・自己PRで伝わる経験・思考法

ひし形金網の新しい価値づくりに挑戦したい人にとって、専門実績以上に重要なのが「どんな視点で世界を見ているか」です。ポートフォリオや自己PRでは、
・日常の風景や構造物を観察し、気付きを図解したノート
・ユーザーの行動を分析し、改善案を描いたスケッチ
・素材を組み合わせて簡単なプロトタイプをつくった経験
などを具体的に示すと効果的です。
観察力、構造への興味、ユーザー視点。この3つをベースに、自分なりの「ひし形金網でつくりたい心地よさ」を言語化できることが、共和鋼業でのプロダクトづくりに直結していきます。