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「ひし形金網で世界を変える」共和鋼業のビジョンと事業戦略──町工場からグッドデザイン賞までの軌跡

インフラ資材 , オープンイノベーション , デザイン経営 , ひし形金網 , 建築意匠

2026.03.06

土木インフラから始まった、ひし形金網メーカーの原点

1968年創業の共和鋼業株式会社は、大阪・東大阪を拠点に「ひし形金網」一筋で歩んできたメーカーです。高速道路の落下物防止柵、崖崩れ防止ネット、学校や公園のフェンスなど、人々の暮らしの「安心・安全」を守るインフラを長年支えてきました。

特徴的なのは、そのビジネスのほとんどがBtoBでありながら、JIS規格認証(JIS G3552ひし形金網)を取得し、大規模な公共工事から店舗・家庭まで幅広い実績を持つ点です。線材の種類、線径、網目サイズを自在に組み合わせ、小ロットや試作にも対応できる一貫生産体制が、同社の技術的な基盤になっています。

「守る素材」から「心地よさをつくる素材」への再定義

土木市場の縮小を背景に、2015年に社長へ就任した森永耕治氏が打ち出したのが、「ひし形を編み、心地よい毎日をつくる」というビジョンです。ひし形金網のしなやかさ・強さ・透過性に改めて目を向け、「安心・安全」を超えた価値を見出そうとしました。

転機となったのが、東大阪市の「チーム東大阪オープンイノベーション」や「HIGASHIOSAKA FACTORies」への参加です。デザイナーとの協業から、ひし形金網を用いたベンチやラックなどのプロダクトが誕生し、「金網って、こんな使い方ができるんだ」と建築・デザイン分野に素材の存在を記憶してもらうきっかけをつくりました。

グッドデザイン賞に象徴されるデザイン戦略

こうした再定義の流れは、受賞歴にも表れています。2019年のGOOD DESIGN AWARD「ニットフェンス」、2021年のJIDAデザインミュージアム・セレクション「NETBENCH」、大阪製ブランド2022など、土木資材からデザイン素材へと評価の軸が大きく広がりました。

背景には、網目10mm・線径2.0mmといった極めて細かく繊細な金網を編める特殊設備の存在があります。一般的な工業用金網の常識(50mm目・線径3.2mm)を超えるスペックが、ファサード・内装・家具・小物といった意匠・プロダクト開発を後押ししています。

教育・アート・メタバースへ広がる「ひし形金網の可能性」

共和鋼業の挑戦は、建築を超えて教育・アートの領域にも及びます。大学との連携で生まれた「グラフィックフェンス」は、金網をキャンバスに見立て、チューブを差し込むことで絵柄を表現する試みです。近畿大学や大阪公立大学、中之島美術館「HAY OSAKA」で採用され、「見えすぎず、閉じすぎない」素材として評価されています。

さらに、社内では生成AIの勉強会を行い、将来的なメタバース展開も構想中です。現実空間では安全上制限される「登る・くぐる・壊す」といった体験を、仮想空間で自由にデザインする発想は、「ひし形金網の可能性は無限大」というメッセージをそのままデジタル領域へ拡張する試みと言えます。

今この会社に入ると、どんな価値創造に関われるのか

現在の共和鋼業は、事業の守りと攻めが同時進行しているフェーズにあります。インフラを支える工業用金網の安定した需要をベースに、X-Labを中心とした研究・開発、デザイナーや大学との共同プロジェクト、新たな意匠・プロダクトの提案が加速している状況です。

その中で担える役割は多様です。例えば、

  • 建築・空間デザイン向けの新しい金網仕様や納まりの企画・提案
  • 大学・企業とのコラボレーションプロジェクトの企画運営
  • グラフィックフェンスやベンチなど既存事例の展開・改良
  • デジタル領域(メタバース・生成AI)とリアル素材をつなぐ新サービスの検討

など、「素材の可能性を広げる企画・開発」と「社会実装まで伴走する現場感」を同時に味わえる環境が整いつつあります。

応募前に見るべき事例と、面接でのアピールポイント

事前に見ておくと理解が深まるのは、次のようなプロジェクトです。

  • GOOD DESIGN AWARD受賞作「ニットフェンス」や「NETBENCH」などの受賞概要
  • 大学キャンパスや美術館で使われているグラフィックフェンスの写真・記事
  • 大阪製ブランド2022や東大阪モノづくり大賞で紹介されている製品・ストーリー

これらを踏まえたうえで、面接では次の観点を具体的に話せるとよいでしょう。

  • 「安心・安全」を支えるインフラと、「心地よさ」や「ワクワク」を生むデザイン、その両方に興味がある理由
  • 自分の経験やスキルを、ひし形金網の新しい用途開発や社会実装にどう活かせると考えているか
  • 教育・アート・メタバースなど、どの領域で金網を再定義してみたいか、その具体的なアイデア

町工場の確かな技術と、素材を再定義する発想力。その両輪で「ひし形金網で世界を変える」挑戦に、どのように関わっていきたいのかを言語化しておくことが、共感と実行力を伝える鍵になります。