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金網から広がるプロダクトデザインの最前線―異業種連携が生む業界再定義

サステナビリティ , 建築素材 , 産学連携 , 用途開発 , 異業種コラボ

2026.02.10

新時代のものづくりへ ― 金網の“再定義”が切り拓く可能性

かつて校庭のフェンス越しに遊んだ記憶がある“金網”。その姿は社会インフラとして静かに人々の暮らしを支え続けてきました。しかし今、金網は単なる裏方資材から建築・アート・教育など多彩な分野へと舞台を拡大し、“素材の再定義”に挑戦しています。本記事では、業界の枠組みを大きく広げるこのムーブメントを、具体的な事例や技術革新を交えて解説します。

土木資材から社会価値の創造へ ―共和鋼業株式会社の歩みと強み

大阪・東大阪を拠点に1968年創業の共和鋼業株式会社(公式サイト)。同社は長年にわたり、曲がって衝撃を吸収し、優れた耐久性を持つ“ひし形金網”の製造を主力にしています。公共工事、フェンス、落石防止ネットなど従来のインフラ用途だけでなく、独自の設備と技術による多種多様な製品展開が大きな特色です。JIS規格認証(JIS G3552)取得の信頼性や、最小10mm目~最大100mm目・最大幅8mまでカスタマイズ可能な柔軟さ、小ロット生産への対応力など、幅広いシーンでその実力が評価されています。

異業種・異分野連携が拓く“新しい金網の世界”

2015年に代表に就任した森永耕治氏のもと、共和鋼業は素材発想の“再定義”へ大きく舵を切りました。契機となったのは町工場とデザイナー・設計者のコラボ活動です。“HIGASHIOSAKA FACTORies”をはじめとする地域発の連携プロジェクトや展示会への積極出展により、「金網でものづくりの可能性を発信する」ことが一つの文化となっています。

その成果は、ひし形金網ベンチや収納ラックなどのプロダクトとして結実し、メディア露出や受賞歴(GOOD DESIGN AWARD、JAPAN SHOP入選など)も増加。意匠素材として建築の壁面材・天井材、グラフィックフェンスへの展開、高等教育・美術館・飲食店舗内装など、用途の“縛り”を超えた活用モデルが生まれています。

具体事例で見る金網のプロダクトデザイン進化

1. 金網ベンチ/インテリアプロダクトデザイナーとのコラボで開発された金網製ベンチ「NETBENCH」は、その軽快感・柔軟さを活かして座り心地とデザイン性を両立。公共空間にも設置され、高い評価を得ています。

2. グラフィックフェンス近畿大学との産学連携によって、“色チューブ”を差し込みながら絵柄を表現するフェンスが話題に。ソフトウェアによる画像変換で、従来困難だった精細なビジュアル再現も実現しています。

3. 教育・文化・アート領域での活用金網は「見えすぎず、閉じすぎない」素材として、大学キャンパスの壁やアートスペースの間仕切り、メタバース空間での仮想表現など、予想外の“登場の幅”を獲得しています。使い方次第で無限の可能性があり、まさに“再発見される素材”へと深化中です。

企業カルチャーと未来志向 ― 持続可能性との両立

共和鋼業は「ひし形を編み、心地よい毎日をつくる」をビジョンに掲げ、素材の進化とともにサステナブルな社会作りへの貢献も重視しています。地球環境負荷の低減や省エネルギー、ロス削減、地域連携といった環境経営の実践は、今後のBtoB・BtoC市場においても力強い差別化要素となっています。

業界研究の視点 ― “常識破り”から始めるアイデア創出

金網の進化は、素材自体の発展のみならず“柔軟な思考による用途開発”の好例です。異分野連携は、技術やビジネス領域を超えた価値創造の触媒です。アイデアを実現したい方、業界の枠に縛られず活躍したい方には、多くのヒントが存在します。「既成概念にとらわれない」姿勢がイノベーションの鍵となる今、“再定義”視点の重要性をぜひ感じ取ってみてください。

まとめ ― 淡々と日常を支える素材から、“選ばれるデザイン素材”へ

インフラの陰で暮らしを支えてきた金網は、いま再び社会の注目を浴びています。土木から建築、アート、教育、そしてバーチャル空間へ。技術開発と異分野連携によって新たな市場を切り拓く共和鋼業の挑戦は、プロダクトデザインの最前線で輝きを増し続けています。あなたのアイデアや専門性も、ぜひこの“素材革命”に活かしてみてはいかがでしょうか。