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【無茶ぶり歓迎のゴムメーカー】他社がお手上げの案件から学ぶ、ゴム・シリコーン業界のリアルな仕事術

ゴム・シリコーン加工 , ゴム製品開発 , 協力会社ネットワーク , 町工場の技術力 , 難加工案件

2026.06.15

町工場に飛び込んでくる「想定外」の相談とは

フコク産業には、図面のない現物サンプルだけを持った相談や、「これ、どこもやってくれなくて…」という問い合わせが日常的に届きます。内容も多様で、廃業する工場から金型ごと生産を引き継いでほしい案件、金属やガラスへのゴム焼き付け、既存製品のクレーム原因を探る再設計など、マニュアル化しづらいものばかりです。
1972年創業の小さな町工場でありながら、ISO9001に基づく品質管理と、協力会社10社以上とのネットワークを活かし、「断られた案件の駆け込み寺」として機能しているのがフコク産業の特徴です。

「無茶ぶり」を解く鍵は、要件分解と仮説づくり

他社がお手上げの案件でも、最初に行うのは「何が本当に求められているか」の分解です。たとえば図面なしの試作であれば、現物から寸法・材質・硬さ・使用環境を洗い出し、「どこまでが必須で、どこからが改善余地か」を整理します。
次に、ゴム種別・配合・成形方法ごとに複数の仮説パターンを用意し、小ロット試作で検証していきます。正解を一発で当てにいくのではなく、「失敗前提で、学びの多いトライを重ねる」スタンスが、難案件を形にするうえでの基本動作になっています。

10社以上と組む「チーム型ものづくり」の進め方

フコク産業は、自社ですべてを完結させず、ゴム練りや金型製作などを協力会社と分担する「チーム戦」を前提にしています。案件ごとに、必要な技術を持つパートナーを選定し、情報をオープンに共有しながら最適解を探ります。
ポイントは、価格交渉一辺倒にならず、協力会社の値上げ要請にも基本「ノーと言わない」姿勢を貫くこと。短期のコストより、長期の信頼と技術蓄積を優先することで、結果的に「無茶ぶり案件でも断らない布陣」が維持できるという、業界では珍しい関係性が築かれています。

現場で評価される「考え方」と日々のクセ

求められるのは、専門知識よりも「どうすればできるか」を考え続ける姿勢です。たとえば、
・失敗の原因を「人」ではなく「プロセス」で捉え直す
・図面や仕様が曖昧でも、まず分かるところから整理する
・現物を触り、におい・重さ・弾力など感覚情報もメモする
といったクセがついている人は、成長が速い傾向にあります。
また、ゴム特有の「伸びる・縮む・衝撃を吸収する」性質になぞらえ、環境や要望の変化に柔軟に合わせていくことが、フコク産業が大切にしている思考スタイルです。

未経験から伸びる人に共通する3つのポイント

ゴム・シリコーン業界は専門用語も多く、一見ハードルが高そうに見えますが、未経験入社で活躍している人も少なくありません。その共通点として、
1.失敗事例を隠さず共有し、次の改善案までセットで考える
2. 手を動かしながら覚えることをいとわず、単純作業にも「なぜこの手順か」を問い続ける
3. お客様・協力会社・社内の現場、三方向の事情を想像してコミュニケーションする
といった姿勢が挙げられます。資格よりも、こうした行動特性のほうが、難案件に向き合う現場では重視されています。

入社前に押さえたいゴムの基礎知識と勉強法

専門書を一気に読み込むより、「現場でよく出る基礎」から押さえるのが近道です。たとえば、
・代表的なゴム材料の種類(EPDM、NBR、シリコーンなど)の特徴
・硬度(ショアA)と用途のイメージ
・圧縮永久ひずみ、耐熱性・耐油性など、よく出る性能用語
をざっくり理解しておくと、打ち合わせ内容の理解度が大きく変わります。
勉強法としては、メーカーの技術カタログや入門書を1冊決めて繰り返し読むこと、身の回りのゴム製品を分解・観察し、「どの材料が使われていそうか」を考える習慣が有効です。

モノづくりの最前線で「頭と手をフル稼働」させるということ

フコク産業のような町工場では、図面通りにつくるだけの仕事は多くありません。無茶ぶりとも思える条件をどう咀嚼し、どの順番で検証し、誰と組んで形にしていくか、その一連のプロセス自体が価値になっています。
頭だけで考えるのでも、手だけを動かすのでもなく、現物に触れながら試行錯誤を重ねていく。そんな「考える現場仕事」におもしろさを感じる人にとって、ゴム・シリコーンの世界は、長く深く関われるフィールドと言えるでしょう。