営業・技術窓口職が担う「お客様の最初の相談相手」
フコク産業の営業・技術窓口職は、従来の「物を売る営業」とは少し違います。役割は、工業用ゴム・シリコーン製品に関するあらゆる相談を受け止める“受付兼コンシェルジュ”。問い合わせフォームや電話で届くのは、「この部品、ゴムで作り直せないか」「他社が断った形状だけれど試作できないか」といった、完成イメージも要件もまだ曖昧な依頼が中心です。営業はそれを整理し、用途・使用環境・数量・納期などをヒアリング。必要に応じて現場訪問やオンライン打ち合わせを行い、「どのようなゴムで、どのような形にするか」を一緒に考える入口の役割を担います。
図面を読めなくても始められる理由と、身につけ方のステップ
入社時点で図面を読めなくても、営業・技術窓口職は十分にスタートできます。実際には、先輩や工場メンバーと一緒に図面を見ながら、「この線は断面」「ここの寸法公差が重要」といった基礎から現物を通して学ぶスタイルです。最初は、お客様から受け取ったPDF図面を印刷し、サンプルと照らし合わせて理解するところから始めます。毎回、「どの寸法を確認すべきか」「どこがコストに影響するか」を先輩に質問し、メモを積み重ねることで、自分なりの“図面チェック観点リスト”ができていきます。半年ほどで、必要な寸法・公差・材質を読み取れる実務レベルに到達するケースが多い仕事です。
無茶ぶり案件が来てから見積・協力会社調整までの流れ
営業・技術窓口職の醍醐味は、「無茶ぶり歓迎」の案件を具体的な形に落とし込んでいくプロセスにあります。問い合わせを受けたら、まずは仕様と背景を丁寧にヒアリングし、「目的」と「必須条件」と「妥協できる条件」を整理。次に、社内の製造担当と相談し、成形方法(プレス・射出など)、金型の有無、材料候補を検討します。必要に応じて、ゴム練りや表面処理を担う協力会社にも打診し、「この形状ならどこまで対応可能か」をすり合わせます。そのうえで、材料費・加工費・金型費・納期を織り込んだ見積を作成。お客様には、案内だけでなく「この条件ならこう変えるとコストが下がる」といった提案もセットで提示します。
技術が苦手だった人が成長できた実例と、町工場ならではの強み
文系出身で「機械もゴムもまったくの初心者」だった営業メンバーが、現場に通い詰めて成長したケースがあります。毎日のように工場に入り、金型の段取りやプレス機の動きを横で見ながら、「このバリはなぜ出るのか」「硬度を変えるとどう変形するのか」を職人に質問。こうした積み重ねが、図面だけではわからない“勘どころ”につながりました。小さな町工場ならではの強みは、社内の距離が近く、疑問をその場でぶつけられること。試作の立ち会いや、協力会社の現場訪問にも気軽に同行できるため、営業でありながら製造プロセス全体の理解が深まり、技術的な提案力を早く身につけやすい環境です。
フットワークを活かした提案事例:図面がなくても始まるモノづくり
町工場の営業・技術窓口職には、「図面がない」「前に作っていた会社が廃業した」といった相談も多く寄せられます。ある案件では、割れた古いゴム部品をお預かりし、現物採寸と使用環境ヒアリングから、材質と形状を再設計。協力会社と連携して試作品を短納期で成形し、お客様の現場で実際に取り付け確認を行いました。このように、必要があれば現場に足を運び、使われ方を目で見ることで、机上の提案にとどまらない改善案を出せるのがフコク産業のスタイルです。営業はそのハブとして、お客様・自社工場・協力会社をつなぎ、「形のない要望」を具体的な製品へと導いていきます。
応募前に差がつく3つの準備:知識・文章・質問力を磨く
営業職を検討する段階で、次の3つを準備しておくと理解が深まり、入社後の成長スピードも上がります。1つ目は、工業用ゴムの基礎知識。インターネットや入門書で、「ゴムの種類(NBR・EPDM・シリコーンなど)」「硬度」「耐熱・耐油性」といったキーワードに触れておくと、打ち合わせ内容がぐっと入ってきます。2つ目は、問い合わせメール文の練習。想定の案件を決め、「目的」「使用条件」「数量」「希望納期」を整理して書くトレーニングは、実務に直結します。最後に、工場見学の際に聞きたい質問リストを作ること。成形方法、品質管理、協力会社との連携など、自分なりの関心軸を持っておくと、現場理解が一気に進みます。