「体の痛み」と「財布の痛み」を減らすDIFF.のアプローチ
左右の足の大きさが違う人は、約20人に1人と言われます。にもかかわらず、市場のほとんどは「両足同じサイズ」のセット販売が前提です。株式会社DIFF.は、この前提そのものを問い直し、片足ずつシューズを選べる仕組みと3Dプリント技術を組み合わせることで、次の2つの痛みを減らそうとしています。
- サイズが合わない靴による、足・腰・姿勢への負担
- 履かない片足分まで購入することで生じる経済的なムダ
「しょうがない」とされてきた不便を構造から変えることが、DIFF.の社会貢献の出発点です。
3Dプリントで「足の機能を守る」シューズづくり
DIFF.の3Dプリントシューズ事業は、単なるサイズ展開ではなく「足の機能を守る」ことを目的にしています。3Dスキャンで足の形状や荷重のかかり方を把握し、必要なサポートを必要な場所にだけ配置。これにより、従来の画一的なインソールやアッパー構造では実現しづらかった、細やかなフィット感を生み出します。
また、3Dプリントは少量多品種生産と相性が良く、左右別サイズや片足だけの製造がしやすい点も特徴です。廃棄リスクを抑えつつ、一人ひとりに合う一足を届ける土台となっています。
ユーザーストーリーに見る「当たり前」が変わる瞬間
DIFF.のサービスは、ユーザーの実感を通して価値がはっきり見えてきます。たとえば、左右で1cmサイズが違う看護師の方は、これまで大きい方に合わせて購入し、小さい足側に痛みを抱えながら勤務していました。片足販売と3Dプリントシューズを利用した結果、立ち仕事の終業時に感じていた足裏のしびれが軽減し、休日の疲労感も変わったと話します。
また、片足義足のユーザーは、片足分を無駄に買うことへの罪悪感や負担から解放されたといいます。こうした声は、単なる「履き心地の向上」を超えた、生活全体の質の変化を示しています。
ユーザーの声が開発とサービスにどう活かされるか
DIFF.では、ユーザーの声を単発の感想で終わらせず、開発プロセスに組み込んでいます。具体的には、
- 試着・利用後のインタビューやアンケートを定点的に実施
- 足の状態や勤務内容などの背景情報とセットでデータ化
- 「痛みが出る時間帯」「サイズの悩み方」のパターンを分析
これらを基に、3Dプリントの形状パターンの見直しや、サイズ提案アルゴリズムの改善を行います。現場の実感が、次のユーザーの快適さに直結する循環が特徴です。
職種ごとに実現できる社会貢献のかたち
DIFF.での仕事は、職種ごとに関わり方は異なっても、「痛みからの解放」というゴールでつながっています。
- プロダクト開発:3Dデザインやマテリアル選定を通じて、足の機能を守る構造を探る
- エンジニア:計測データと連動したサイズ提案・発注システムを構築
- カスタマーサポート:ユーザーの悩みを丁寧に聞き取り、開発へフィードバック
- ビジネス職:片足販売モデルを広げるための提携や販売チャネルを開拓
どの役割も、「諦められてきた不便をなくす」という同じ目的に貢献しています。
自分の価値観と仕事の意味を整理するワークシート例
DIFF.のように社会課題に向き合う仕事を考える際は、事前に自分の価値観を言語化しておくと、選択がブレにくくなります。例えば次のような問いをワークシートにして掘り下げてみると有効です。
- これまで「しょうがない」と感じながら受け入れてきた不便は何か
- 身体的・経済的な「痛み」に直面した経験はあるか
- そのとき、どんな支援やサービスがあれば楽になったか
- 仕事を通じて、誰のどんな感情を変えたいと思うか
こうした整理が、企業選びや入社後の判断基準にもなっていきます。
面接で「社会課題への想い」を伝える具体的なコツ
社会課題への関心を面接で伝える際は、抽象的な理想論ではなく、具体的な経験と結びつけて話すことが重要です。
- きっかけとなった出来事(自分や身近な人のエピソード)
- そのとき感じた違和感や悔しさ
- DIFF.の「片足販売」や「足の機能を守る」という考え方と、どこが重なるか
- 入社後、どの職種の立場からどのように貢献したいか
この流れで整理すると、個人的な体験と企業のビジョンがつながり、相手にも伝わりやすいストーリーになります。