01|「世界を動かす1日」を分解する:水産・食品流通アドバイザーという“ハブ職”の全体像
A.A.O passionの食品(水産・輸出)流通アドバイザーは、「日本の水産・食品」と「世界の食卓」をつなぐハブです。相手は、漁業者・養殖業者、加工会社、商社、海外バイヤー、飲食チェーン、物流会社、行政機関まで多岐にわたります。
単なる営業ではなく、役割は以下の4つに集約されます。
- 情報ハブ:産地・相場・輸送条件・規制などの最新情報を常にアップデート
- 事業設計:輸出スキーム(商品・価格・物流・決済)の全体像を組み立てる
- 通訳・翻訳:言語だけでなく「商慣習」の違いも橋渡しする
- 問題解決:温度管理、通関、支払条件など、現場のトラブルを調整・解決
1日の動きはダイナミックですが、すべては「水産物を通じて世界と未来をつなぐ」ミッションに直結しています。
02|午前:市場・漁港・オンラインを束ねる情報収集ルーティンと商談前リサーチの組み立て方
午前中は「情報の質」で勝負が決まる時間帯です。大阪市内の市場や産地のオンラインセリ情報を確認し、その日の水揚げ・相場・サイズ感を把握します。必要に応じて漁港や養殖現場へ電話・オンラインでコンタクトし、リアルな状況を聞き取ります。
商談前のリサーチでは、
- 相手国の規制・認証(温度帯、残留基準、ハラールなど)
- 競合産地・競合商品との価格差・差別化ポイント
- バイヤーの既存ラインナップ・販売チャネル
を整理し、「提案の仮説メモ」を作成。ここで仮説をどこまで磨けるかが、午後の商談の密度を左右します。
03|昼:生産者と海外バイヤーをつなぐ交渉の現場──輸出スキーム設計と価格・条件調整のリアル
昼前後は、オンライン会議や対面での商談が中心です。典型的には、代表の林とともに、生産者と海外バイヤーを一つの場に呼び、条件をすり合わせます。
会話のポイントは、
- 生産者側:歩留まり、加工コスト、出荷可能数量、シーズン変動
- バイヤー側:希望価格帯、必要ロット、リードタイム、販促計画
を同時並行で整理すること。FOBかCIFか、決済条件、クレーム時の対応ルールまでをセットで設計し、「輸出スキーム」として図解・条件表に落とし込みます。語学力以上に、双方の「本音」と「リスク許容度」を引き出す対話力が問われます。
04|午後:物流・書類・品質トラブルをどうさばくか──“世界を止めない”ための問題解決スキル
午後は、進行中案件の「世界を止めない」時間です。通関手続きの書類不備、コンテナ遅延、温度ロガーの異常値など、想定外のトラブルが日常的に発生します。
現場での対応は、
- 事実確認:写真・温度記録・メール履歴で状況を正確に把握
- 影響試算:歩留まり、損失額、代替案(振替便・再出荷)の検討
- 関係者調整:生産者・物流会社・バイヤーの役割分担と負担割合の提案
といったステップで進みます。「誰が悪いか」より「どう続けるか」を軸に、感情的な場面でも合意点を導く冷静さが鍛えられます。
05|夕方〜夜:案件振り返りと次の一手──未経験者が6か月で到達できる成長ステップマップ
夕方以降は、1日の案件を振り返り、数字と学びを整理します。商談メモをCRMに入力し、次回提案の論点や必要な追加リサーチを言語化します。
未経験入社でも、6か月でここまで到達するイメージです。
- 1〜2か月:水産・輸出の基礎用語、主要商品、温度帯・規制の基礎を理解
- 3〜4か月:先輩同席での商談・オンライン会議で議事録と論点整理を担当
- 5〜6か月:小規模案件の一部(サンプル出荷〜本船1便)を自走でハンドリング
「世界を動かす1日」を、自分の判断で組み立てられる手応えが生まれてくるフェーズです。
06|応募前にできる3つの準備:業界ニュースの追い方・語学の鍛え方・ロールプレイの進め方
応募前から始められる具体的な準備として、次の3つがおすすめです。
- 業界ニュース:水産庁・JETRO・業界紙のメールマガジン登録、ノルウェーサーモンなど海外事例の輸出動向を週1回まとめる習慣
- 語学:英語・中国語で「冷凍・冷蔵」「検疫」「支払条件」などビジネスボキャブラリーを重点的に暗記し、ニュース記事の要約を音読
- ロールプレイ:友人や同僚と「生産者役」「バイヤー役」に分かれ、価格交渉と条件調整を3往復以上行う練習
完璧な知識より、「自分から調べ、整理して話せるか」が選考後の成長スピードを大きく左右します。
07|「自分の営業・語学・調整力はどう活きるか?」を今日中に言語化するセルフチェックリスト
A.A.O passionでの仕事に自分がどうフィットするかを考えるために、次の問いをノートに書き出してみてください。
- 営業経験:過去に「条件が難しい案件」をどうまとめたか。そのとき工夫した質問や提案は何か。
- 語学力:英語・中国語で「自分の強み」と「弱み」を3つずつ書き、弱みを補う具体的な行動は何か。
- 調整力:社内外の利害がぶつかった場面で、どのように落としどころを作ったか。
- 好奇心:最近1か月で、自分から深掘りして調べたテーマは何か。それを誰かに説明した経験はあるか。
これらを言語化していく過程自体が、「世界を動かす1日」を担う準備になります。自分のこれまでの経験が、水産物を通じて世界と未来をつなぐ仕事にどう転換できるか、具体的に描いてみてください。